死ぬまでに聴くべき名盤アルバム:PINK FLOYD ピンク・フロイド / Dark Side of The Moon「狂気」

ロックの名盤アルバム:ピンク・フロイド PINK FLOYD/ The Dark Side Of The Moon 狂気 (1973)

Label Harvest
Producer PINK FLOYD
Art Direction Hipgnosis
Nationality UK
Running Time 42 : 30


ピンク・フロイド / PINK FLOYDを簡単に紹介

Pink Floyd(ピンク・フロイド)は、ロジャー・ウォーターズ(b)、ニック・メイスン(ds)、リック・ライト(key)、シド・バレット(g)により1965年にロンドンで結成。

サイケデリックなライブが評判を呼び、67年にデビュー。68年に精神に変調をきたしたシドのフォローにデイヴ・ギルモア(g)が加入。まもなくシドは脱退。ロジャーを中心としたバンドは、繊密に構成されたイマジネイティブな音と、人間社会の「狂気」をテーマに発表。プログレッシブ・ロックの代表格となる。ここで紹介する「狂気」は、8作目。

 

ピンク・フロイドの名盤アルバム:The Dark Side of The Moon(狂気)の評価

誰もが認めるスーパー・バンド「PINK FLOYD / ピンク・フロイド」に、1973年リリースでメガヒット作となった「The Dark Side of The Moon (邦題:狂気)」がある。一体どれくらいのメガヒットになったかと言うと、メガヒットという言葉では物足りない、モンスターセールスを記録した。というべきか。

73年3月「狂気」発表された、イギリスでは2位アメリカで1位を記録したこのアルバムは、ことにアメリカでは以降15年、88年に圏外となるまで、なんと連続724週に渡りトップ200に居座りつづけたのだ。まさに怪物作品だ。

 

ピンク・フロイドのThe Dark Side of The Moon(狂気)ってどんなアルバム?

一言で「陽」か「陰」かというと。「陰」だ。人間の輪廻、老いへの怖れ、金、ストレスなどのテーマが各曲で描かれ、それがアルバム全体を貫くコンセプトになっている。”誰もが持ち合わせている怖れや狂気”と深い部分で結束。楽曲の完成度、クライマックスへと到るまでの構成など、作品の統一感と完成度が圧倒的なアルバムだ。

もちろん、ピンク・フロイドのメンバー自身はこのヒットを予測していたわけではなく、このアルバムが過去の作品に比べて特別な物との認識していたわけでもない。だが、ロジャーはあえて過去のものに比べて歌詞をよりわかりやすい言葉に置き換えた。また意味ありげな演出を避けて、コンセプトを貫いた。

それが、「The Dark Side of The Moon」のメガヒットに繋がったようだ。当初タイトルは、「Eclipse」というものだったが、後に何度もタイトルは変更され、最終的に「The Dark Side of The Moon」と決まった。

日本盤タイトルの「狂気」は、全く的外れではないものの、あまりにもストレートすぎて必ずしも作品のテーマはニュアンスを伝えていない。と思う。「もうひとつの世界」とでも題するべきだっただろう。

Dark Side of The Moon(狂気)の代表曲「マネー」

ピンク・フロイドのこのアルバムからシングルカットされた「マネー」がアメリカで空前の大ヒットとなり。作詞作曲ともに、ロジャー・ウォーターズ。冒頭のレジスターの音の編集には、かなりの日数を要した。歌詞の内容な拝金主義をユーモラスに批判している。「金は諸悪の根源さ」との一節にすべて集約されてる。レコード会社が勝手にシングルカットした事に、メンバーは激怒したと言われている、本国イギリスでは、シングルカットされなかった。

 

音源だけだが、1974年のライブ音源

 

やはり、ピンク・フロイドの最高傑作は、やはり「狂気」と言える。心臓の鼓動に始まり、様々はSEを駆使した凝りに凝ったサウンドは、ヘッドフォンで聴くと圧倒的だ。特に、「Any Colour You Like」「Brian Damage」「Eclipse」へのクライマックスは、何度聴いても感動的です。

 

“We Still had a common goal, which was to become rich and famous.”
                                                                        Roger Waters, 2003

PINK FLOYD 狂気<完全生産限定盤  CD

2011年のリマスター盤

 

Track Listing
01 Speak To Me 4:12
02 Breathe In The Air 3:07
03 On The Run 3:08
04 Time 2:46
05 The Great Gig In The Sky 4:26
06 Money 3:05
07 Us And Them 9:41
08 Any Colour You Like 2:13
09 Brian Damage 3:42
10 Eclipse 2:11

 

The Dark Side of The Moon(狂気)のアートワーク:HIPGNOSIS / ヒプノシス

ピンク・フロイドのアルバム「狂気」ジャケットのアートワークを手掛けたのが、ヒプノシス。とくに、ストーム・ソーガソンがデザインしている。前作の「原子心母」の牛のデザインでは、タイトル名、アーティスト名の記載のジャケットになかったので、レーベル、レコード会社からは、批判されていたが、このアルバムが全英1位になった事もあり、その後の仕事がやりやすかったようだ。「狂気」でも、ピンク・フロイドのアーティスト名とタイトル名の記載はない。

 

 

ヒプノシス|アーカイヴス
70年代にピンクフロイド、レッド・ツェッペリンをはじめ、数多くのアルバム・ジャケットを手掛けたアート集団「ヒプノシス」。彼らの貴重な作品を集めた画集が発売されている。未発売の写真やラフコンテ等が含まれた画集は、初めて。プログレファン必見。

 

【ピンクフロイド関連記事】

プログレを表現した伝説の「PINK FLOYD ピンク・フロイド」って?

Pink Floyd ピンク・フロイドの名盤アルバム:Meddle / おせっかい エコーズ(1971)

●死ぬまでに聴くべきアルバム:PINK FLOYD ピンク・フロイド / The Wall「ザ・ウォール

●死ぬまでに聴くべきアルバム紹介

●「ボヘミアン・ラプソディ」をピアノで弾いてみる





LINEで送る
Pocket

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です