Pink Floyd ピンク・フロイドの名盤:The Piper At The Gates Of Down/夜明けの口笛吹き(1967)

Pink Floyd ピンク・フロイドの名盤:The Piper At The Gates Of Down/夜明けの口笛吹き(1967)

Label:Columbia
Producer: Norman Smith
Art Direction: Syd Barrett
Running Time: 41:52

67年当時、ピンク・フロイドは、ロンドンのアンダーグランド世界では、スター的存在となっていた。UFOクラブを拠点としての、サイケデリックなライト・ショーも取り入れたライブに明け暮れていた彼らが、6月にリリースされた「シー・エミリー・プレイ」のヒットにより全英的な人気となる。


それからいよいよ8月に、本作のピンク・フロイドのデビュー・アルバム『夜明けの口笛吹き』が発表される。



シド・バレットの世界

アルバムの中で、3曲を除き、全てシド・バレットの作品で、エコー・マシーンなどを駆使した宇宙的サウンドとシドのねじれた歌詞の世界が一体となったアルバム。1曲目のタイトルも「Astronomy Domine’」と宇宙的のタイトルが入っている。

深々とエコーを効かせたギターと、まるで機械の様なバスドラの連打で、空間的な効果が出ている。このデビュー・アルバムの邦題は「サイケデリックの新鋭」でした、その名の通り、トリップ感漂う摩訶不思議なサウンドが異次元へ連れていかれるような展開。特に「Interstellar Overdrive」の9分間は、宇宙感あるサウンドが見事です。サイケデリックの名盤のひとつにも数えられています。

当時の映像を見ると生で聴いてみたかった気がします。


ロジャーは、「ピンク・フロイドは、シド以外は、誰でもよかった。」とこの時言ったそうです。メンバーが言うほど、シド・バレットが全面に出たアルバムでした。

全英6位、全米131位にチャートイン。

 

“I don’t think I’m easy to talk about. I’ve got a very irregular head.”       Pink Floyd Syd Barrett. 1971

 

当時このアルバムに影響されたアーティストは、かなりいたと思います。マイルス・デイヴィスの『ビッチェズ・ブリュー』にも、影響を受けたと感じるか個所が見受けられます。その後のジャズ・ロックにも影響を与えました。




シド・バレットの世界感が全面に出たアルバムのため、他のアルバムとは一線を引いて語られることが多いアルバムだが、こうした空間的イメージは、この後も維持されていく。ピンク・フロイドは、この1967年のサイケデリック・アルバムから、70年になりプログレッシブ・ロックへと進化していきます。

Track Listing
01 Astronomy Domine 4:12
02 Lucifer Sam 3:07
03 Matilda Mother 3:08
04 Flaming 2:46
05 Pow R. Toc H. 4:26
06 Take Up Thy Stethoscope And Walk 3:05
07 Interstellar Overdrive 9:41
08 The Gnome 2:13
09 Chapter 24 3:42
10 The Scarecrow 2:11
11 Bike 3:21

 

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