2016年11月15日にMose Allison / モーズ・アリソン(Jazz ピアニスト)が亡くなったと訃報を聞いた。彼の名前を知らない人も多いかもしれないが、60年代にイギリスでロックをやっていた者にとっては、特別な存在だったようです。
モーズは、1927年にミシシッピー州に生まれ、幼い頃は綿花農場で手伝いもしていたらしいので、周りには、、黒人労働者が多数いて、身近にデルタブルースに触れていたと言われています。
60年代にイギリスでロックをやっていた者とは、まさにローリング・ストーンズや、ザ・フー、ヴァン・モリソン等です。モーズが白人だったことで、白人ミュージシャン達も俺たちにも黒人の音楽ブルースが歌えるかもしれないと思えたのです。
また、モーズの歌の歌詞には、鋭い社会批判や社会風刺も特徴のひとつです。中でも「Everybody Cryin’ Mercy」(1968年)のテーマは、「偽善」です。「許しを乞うわりに、他人は助けない。」とか。 「ビジネスの邪魔をしなければ正義。」だとか、「彼らはどこに向かっているのかわからない」等、そんな皮肉を歌っています。しかも、ヴェトナム戦争が激化していた1968年です。
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この曲は、ボニー・レイト、エルヴィス・コステロ、ジョージ・フェイムなどもカヴァーしてます。モーズは、ひょうひょうと歌う歌っているので、歌詞の重みなどが聞き流しがちですが、歌詞にも注目してもらいたいアーティストです。
ご冥福をお祈りします。
Mose Allison / Everybody Cryinn’ Mercy
引用:「ロックの英詩を読む -世界を変える歌-」ピーター・バラカン
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