死ぬまでに聴くべきロックの名盤:All Things Must Pass / George Harrison ジョージ・ハリスン (1970)

ジョージ・ハリスン ソロ活動

すでに知られている通り、ジョージ・ハリスンの初期のソロ・アルバムには、彼のヒンドゥー教世界への傾倒ぶりが表れています。彼は、取り巻く西洋的世界にある種の限界を感じ、それとは対照的な東洋的世界に強く惹かれて行ったようです。

そんなジョージ・ハリスンと東洋的ユートピア志向と、かれの持つミュージシャンとしての資質とが最も美しく調和した作品が、ビートルズ解散後に発表された「All Things Must Pass オール・シングス・マスト・パス」です。

 

ロックの名盤となった「All Things Must Pass」

このアルバムをマイ・フェイヴァリット・アルバムに選ぶ人も多いのではないでしょうか? このアルバムの中には、「My sweet Load マイ・スィート・ロード」、「Awaiting on you all」、「Here Me Road」等、神について歌った歌が多く収められています。

ビートルズ時代から書き溜めていた楽曲やボブ・ディランのカバーを含む18曲、さらにジャム・セッション5曲をLP3枚組に収められた大作です。

なかでもシングル・カットされた「My Sweet Load マイ・スィート・ロード」は、「私の親愛なる神よ/あなたにお会いしたいのです」とかなり直接的に心境を吐露しています。この曲には女性のコーラスで「ハリ・クリシュナ♪」という言葉が入っていますが、クリシュナとな、ヒンドゥー教の最高神の権化の名です。全米、全英ともに1位。

アメリカの南部サウンドの影響が強いアルバムだが、決して泥臭くならず、洗練された上品で謙虚な英国ポップ・センスを感じさせるのがジョージらしい。

名実ともにジョージ・ハリスンの代表作で、このアルバムでジョージは、ビートルズ時代をはるかに上回る評価を得ました。


George Harrison – My Sweet Lord (Official Audio)

ジョージ・ハリスンの広い交流

盟友エリック・クラプトンや、後にクラプトンとデレック&ザ・ドミノズを結成するジム・ゴードン、カール・レイドル、ボビー・ウィットロックのデラニー&ボニー組、ビリー・プレストンやクラウス・フォアマン、そしてリンゴ・スターなど、当時のジョージ・ハリスンの交流の広さを示す総勢30人近いアーティストが参加しました。

基本的にライヴ・レコーディングで作られましたが、要所でプロデュースのフィル・スペクターの魔術が炸裂しています。

 

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